@article{oai:tamagawa.repo.nii.ac.jp:00001292, author = {関川, 清広 and 池之, 詩織}, issue = {5}, journal = {玉川大学農学部研究教育紀要}, month = {Mar}, note = {玉川大学キャンパスには、東部の農場と奈良池、西部の聖山の各エリアに里山林が残されている。これらの里山林は、キャンパス周辺が市街地に囲まれていることから孤立的であり、また一部を除いて間伐や下層植生管理は行われていない。これらの里山林のうち、コナラが優占する広葉樹二次林を中心に、1984年と2015年に卒業研究で行われた植生調査(プロット調査) 結果から、約30年間の里山林の植生変遷、および、これまでの管理状況や樹木の成長を踏まえた維持管理上の留意点を明らかにすることを目的とした。広葉樹二次林において1984年と2015年の両方(以下、両年) に見られたのは、クヌギ(高木層、亜高木層)、コナラ(高木層、草本層)、ムラサキシキブ(亜高木層、低木層)、アズマネザサ(低木層、草本層)、ガマズミ(低木層) などである。これらは、1984年調査時に多くの調査区で優占度も高かったことから、2015年にも出現しやすい傾向にあったことが示唆される。全階層の出現パターンから、2015年には、夏緑性7種の出現区数が減少し、常緑性4種の出現区数が増加した。また、1984年には3区以上に見られたが、2015年にまったく記録されなかったのは40種で、それらのほとんどが夏緑性である。2015年のみに3区以上で見られた植物には、常緑植物、種子散布を動物(鳥類や小型哺乳類) に依存する植物、人工植栽由来と思われる種が含まれる。東京都のレッドリストから、2015年に見られなかったのは10種(ラン科4種など被子植物9種、シダ植物1種)、両年に見られたのはアマドコロとタマノカンアオイであった。下草刈りなどの管理は、1984年から2015年の間は多くの林分で行われていなかったが、2015年以降に学生実習によって順次再開されている。この下草刈り再開によって、下層植生の多様性が増加することが期待されるが、周辺市街地からの人工植栽植物の侵入や、近年のナラ枯れによる林内環境への影響にも留意した管理が必要である。}, pages = {23--43}, title = {玉川大学キャンパスにおける里山林の約30年間の植生変遷―コナラ二次林における1984年と2015年の比較―}, year = {2021} }