@article{oai:tamagawa.repo.nii.ac.jp:00000017, author = {太田, 明}, issue = {58}, journal = {玉川大学文学部紀要}, month = {Mar}, note = {この研究の目的は,レオナルド・ネルゾンとグスタフ・ヘックマンの伝統に立つ「ソクラテス的対話」(Socratic dialogue: SD)を討議理論(discours theory)と比較して,その特徴を明らかにすることである。SDのファシリテータ,ホルスト・グロンケは両者を比較した6つのテーゼをもってSDを特徴づけようとした。その際,グロンケが依拠したのは,アーペル(K. -O. Apel)の討議理論,すなわち「超越論的言語遂行論」である。  言明の根拠づけあるいは正当化という点では,ソクラテスのエレンコス,ネルゾンのSD,アーペルのTPには方法的類似性が認められる。しかしそれだけはなく,グロンケは,ネルゾンの哲学とアーペルの哲学には方向性において連続性があるが,TPはネルゾンの「心理主義」と「独我論」を克服しており,ソクラテス的対話の現代哲学的変換であるという見方に立っている。  こうしたグロンケの議論には一定の説得力はある。しかし討議理論には討議・対話参加者の「内的経験」が考慮されていないという反論は可能である。実際ヘックマンは,対話参加者の「自己観察にもとづく明証」や「真理感情」という「内的経験」がSDには重要だと指摘していた。  本研究では,グロンケのテーゼとヘックマンによる内的経験の議論を検討し,SDのこの重要な側面を浮き出そうと試みた。}, pages = {145--168}, title = {レオナルド・ネルゾンと〈理性の自己信頼〉(4)}, year = {2018} }