@article{oai:tamagawa.repo.nii.ac.jp:00000019, author = {太田, 明}, issue = {57}, journal = {論叢:玉川大学文学部紀要}, month = {Mar}, note = {この研究の目的は,グスタフ・ヘックマン(Gustav Heckmann, 1889―1996)によるソクラテス的対話の発展に対する寄与を検討することである。ヘックマンは哲学者レオナルド・ネルゾン(Leonard Nelson, 1882―1927)の学生であり,第二次大戦後はネルゾンが提唱した「ソクラテス的方法」(Sokratische Methode)の実践者として活動した。ヘックマンは基本的にはネルゾンのやり方に従いながらもそれを修正し,新たな観点を付け加えて発展させた。ヘックマンが発展させた型が現在のソクラテス的対話の基本になっている。ヘックマンと比較することで,ネルゾンの〈理性の自己信頼〉という思想がより明確に捉えられるはずである。  第一節では,ヘックマンの経歴を述べ,ネルゾンとの関係,第二次大戦前後の活動を記述する。第二節では,ヘックマンの主著『ソクラテス的対話』をもとに,彼が提唱したソクラテス的対話方法の「6つの教育的措置」を検討する。それをもとに第三節では,ヘックマンとネルゾンを比較し,ヘックマンの修正の意味を明らかにする。  以上の検討から,教育的措置の一つ「合意への努力」がソクラテス的対話に対して決定的な意味を持ち,それはヘックマンによるネルゾン哲学の重要な一部の批判的修正であることを主張した。さらに,そこにはヘックマンの第二次大戦中の亡命経験が反映していることを示した。}, pages = {1--25}, title = {レオナルド・ネルゾンと〈理性の自己信頼〉(3)}, year = {2017} }