@article{oai:tamagawa.repo.nii.ac.jp:00000385, author = {松本, 由美}, issue = {8}, journal = {玉川大学リベラルアーツ学部研究紀要}, month = {Mar}, note = {2013年5月,教育再生実行会議は,2020年に小学校英語を教科化することを明記した提言を提出した。これを受けて文科省は12月には「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」(1)により教科とする具体的な実施例や詳細な時間割を含む実施計画を発表した。一方英語教育界は,この加速する改革推進の流れの中で早期英語教育是非論に一定の結論を出す間もなく,英語教育開始の低年齢化を受け入れざるを得ないのが実情である。なぜなら先の提言では小学校3,4年生の外国語活動必修化も同時に述べられ,さらに「グローバル化に対応した英語教育実施計画」では5・6年生の現行外国語活動内容や目標をそのまま3・4年に下ろす形で実施が見込まれ,現行プログラムの開始学年の引き下げという道筋がつけられたからである。  今や低年齢化に伴う問題の所在は,もはや何歳から英語教育を始めるべきかという早期英語教育の是非を問う問題ではなく,「低年齢の幼児,児童に対し何をどのように与えるか?」という早期教育を是認した上での適切な教材と教授法にある。目標は変わらずとも学齢が異なれば,そこに至るための教材,教授法は当然変わり,学年を下げる際は一層慎重に吟味する必要がある。英語教育に携わるものとして,何歳から始めるべきかという早期教育の是非を決しておろそかにするものではないが,この待ったなしの状況で,否応なしに始まる英語教育が一人一人の児童,幼児に禍根を残すことの無いように,早急に議論する必要があると考えている。  そこで,様々な教材に先駆けて検討したいのが英語絵本の読み聞かせ活動である。英語絵本は様々な学齢の子どもたちに合うものがあり,そもそも集団教育を目的に作られたものばかりではないが,内容を吟味し教授法を工夫しさえすれば,どんな集団規模にも適合する格好の教材である。また,第二言語習得の観点からみても言語習得に必要なインプット条件を満たし,最適の教材の一つと思われる。ただ,絵本の読み聞かせにおいては必ず「読み手」が媒介として存在しなければならず,その技量により教育的効果が影響されることも事実であり,どのように与えて良いかわからないと敬遠される傾向にあった。しかし情操教育としてのみならずリテラシー教育としても効果の高い絵本こそ,低年齢化する英語教育にも対応できる格好の教材だと考えるので,その教授法を試行し分析して読み聞かせを取り入れる一助にしたいと考えた。そこで先ず「小学校英語指導者資格(J-SHINE?)」取得を目指す大学生に教授法を施し,公立小学校で実践させていただいた授業を記録分析し,児童の自発的な反応を促す好適条件を教材,読み聞かせの技術の両側面から考察した。これをもとに,小学校教諭,幼稚園教諭が取り入れやすいようにガイドブックの作成を目指し,教育的効果の高い,児童の自発的な反応を促す「英語絵本の読み聞かせ」を明らかにしたい。}, pages = {35--42}, title = {初期英語教育における絵本の有効活用 ―児童の自発的反応を引出す「読み聞かせ」の試み―}, volume = {2014}, year = {2015} }