@article{oai:tamagawa.repo.nii.ac.jp:00000417, author = {中村, 哲}, issue = {2}, journal = {玉川大学観光学部紀要}, month = {Mar}, note = {本論文の目的は,第1に,日本人の18―49歳の海外旅行の実態を,ライフステージとの関連で明らかにすることである。第2に,海外旅行に対して消極的な人の意識の特徴を示すことである。  国内外の先行研究・調査を見ていくと,幅広い年代を対象とした旅行の実態の把握が行われており,ライフステージ,家庭のライフサイクルが旅行行動や消費金額に影響していることが認められている。特に,子どもがいない夫婦や子どもが独立した夫婦が頻繁に旅行を行い,多くの金額を使っている一方で,独立していない子どもがいる夫婦では,旅行に投下できる裁量所得と子どもの制約のために旅行をしていないことが明らかになっている。しかし,子育て中のライフステージにあり海外旅行に対して消極的な人の意識についての研究は少ない。日本人の年間海外旅行者数が伸び悩んでいる中で,海外旅行者数の拡大を図るためには,海外旅行に対して消極的な人の意識を理解することが必要である。  研究方法は,2013年に実施した海外旅行の意識・実態に関するインターネットを用いた量的調査の結果を分析することである。18―49歳の日本人3069名の回答の分析を行った。  海外旅行の実態について,まず,過去の渡航経験と今後の実施意向に基づいて“参加者”“希望派”“消極派”“否定派”に回答者を区分したところ,“消極派”が4割を占めていることがわかった。さらに,“消極派”について海外旅行の実施状況を踏まえて「アクティブ」「休眠」「経験なし」の3つに細分化した結果,末子年齢が未就学児以上のライフステージにある人では「休眠」の人の比率が高いことが示された。一方,独身者の場合は「経験なし」の比率が高い状況であった。  次に,“消極派”の意識を,過去の海外渡航経験の評価,現在の海外旅行への関心,海外旅行への阻害要因の評定を基に把握した。分析の結果,海外渡航経験者の場合はライフステージによる差異が見られ,特に,既婚者で子どもがいる人は,海外旅行に対して比較的ポジティブな印象を持ち,現在もなお関心を示していると同時に,家庭の状況や金銭・時間の不足といった構造的阻害要因,同行者の確保という対人的阻害要因が大きいことが示された。一方,渡航経験のない人については,渡航経験のある人よりも経験評価や関心が全体的に低いこと,ライフステージによる関心の程度,阻害要因の知覚の程度に差異がないことが示された。  最後に,旅行業の実務への示唆と今後の研究課題について検討を行った。}, pages = {37--58}, title = {海外旅行の実施状況と意識へのライフステージの影響 ―日本人の海外旅行“消極派”の分析―}, year = {2015} }