@article{oai:tamagawa.repo.nii.ac.jp:00000422, author = {中村, 哲}, issue = {1}, journal = {玉川大学観光学部紀要}, month = {Mar}, note = {日本においては2007年頃から“若者の海外旅行離れ”がメディアを通して指摘されるようになり,産学官が旅行の阻害要因に関する様々な調査を実施したが,どれも単発的であり,比較可能な統一した尺度は作られてこなかった。一方,海外の研究では旅行の阻害要因に関する理論的な枠組みが提案されてきたが,日本の研究における適用例はきわめて少ない状況にあった。  本研究の目的の1つは,日本の若者の海外旅行の阻害要因を測定する26項目からなる尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検証することである。2013年3月に実施したインターネット・リサーチで得た日本人の18~29歳の若者1029名のデータを分析した結果,信頼性と妥当性は確認された。また因子分析の結果,26の観測変数は「滞在不安」「言語不安」「計画負担」「同行者不在・自分」「時間不足」「金銭不足」の6因子に集約された。  第2の目的は,属性や過去の海外旅行経験・今後の実施意向による阻害要因の知覚の程度の差異を分散分析により検証することである。その結果,特に職業による阻害要因の知覚の程度の差異が明らかになり,社会人は「時間不足」を除いて知覚の程度が低い一方で,アルバイト無職独身は「時間不足」を除く要因を強く認識していることがわかった。また,旅行経験と今後1年以内の旅行意向を基にした若者のセグメントごとに見ても,「時間不足」を除いて差異が存在し,とりわけ海外旅行経験があり今後も強い意向のある“参加者”は阻害要因の知覚が低い一方で,海外旅行経験がなく今後の参加意向がない“否定派”は全般的に阻害要因を強く知覚していることが示された。  第3の目的は,今回作成した尺度と海外の研究で主流となっている阻害要因の3類型との対応について,構造方程式モデルにより検証を行うことである。「個人内阻害要因」には,滞在不安,言語不安,計画負担,「対人的阻害要因」には同行者不在,「構造的阻害要因」には金銭不足と時間不足の因子が対応しており,中でも「個人内阻害要因」と「構造的阻害要因」が同じ程度の強さを持っていることが明らかになった。さらに,「阻害要因」の知覚に影響を与える要因を検証したところ,「渡航経験」が少なくなるほど,「海外旅行へ低関心」が強くなるほど,「阻害要因」の知覚の程度が高くなる関係が見られることも示された。}, pages = {1--22}, title = {海外旅行の阻害要因の実証分析―日本の“若者の海外旅行離れ”を対象として―}, year = {2014} }